自転車に乗っていてタイヤがパンクしてしまうと、「どうすれば直せるの?」「自転車屋に持っていくと料金はいくらかかるの?」と焦ってしまうことがありますよね。
特に出先でパンクに気づいたとき、近くに自転車屋がなかったり、時間がなかったりと困った経験をした方も多いのではないでしょうか。
この記事では、自転車のパンクを自分で直す方法を手順ごとに解説します。パンク修理に必要な道具の揃え方から、チューブを取り出してパッチを貼るまでの具体的な手順、さらに後輪のパンク修理の注意点や100均の修理キットの活用法まで幅広くご紹介します。
また、自転車屋に依頼する場合の料金相場や、どんなときにチューブ交換が必要になるかについても取り上げています。自分で直せれば費用を大幅に抑えられますし、出先で対応できる安心感も生まれます。ぜひ参考にしてみてください。
- パンク修理に必要な道具はタイヤレバー・ゴムのり・パッチ・紙やすりなどで、100均でも揃う
- パンク箇所はチューブを水に浸けると泡が出た場所で見つけられる
- 自転車屋でのパンク修理料金の平均は約1,200円前後で、店舗によって異なる
- 後輪のパンクも車輪を外さずにチューブを取り出して修理できる場合がある
自転車のパンクを自分で直す方法【道具から手順まで】
- パンク修理に必要な道具一覧
- チューブを取り出す前の準備と空気の抜き方
- パンク箇所の特定方法(水を使った穴探し)
- パッチの貼り方と圧着のコツ
- チューブをタイヤに戻す手順と空気の入れ方
パンク修理に必要な道具一覧

自転車のパンク修理に使う道具は、それほど多くありません。まず揃えておきたいのが「タイヤレバー」です。タイヤをホイールから外すための工具で、2〜3本あると作業がスムーズに進みます。薄めのプラスチック製が使いやすく、チューブやリムへのダメージも少なくて済みます。
次に「ゴムのり」です。チューブにパッチを貼り付けるための専用の糊で、しっかりと接着させるためには欠かせない道具です。そして「修理パッチ」は、チューブの穴を塞ぐためのアイテムで、丸・楕円の形になっているため剥がれにくい設計になっています。
「紙やすり(サンドペーパー)」は、パッチを貼る前にチューブの表面を削って接着力を高めるために使います。穴探しには「バケツと水」が必要で、チューブを水に浸けて気泡の出る場所を探します。チューブについた水分を拭き取るための「タオル・ウエス」も用意しておきましょう。
修理後の空気補充に「空気入れ」は必須です。英式バルブの場合は、バルブ固定ナットを外すためのレンチも用意しておくと安心です。
これらの道具はひとつひとつ揃えてもよいですが、市販の「パンク修理キット」を購入すると、ゴムのり・パッチ・タイヤレバー・紙やすりがセットになっているため、まとめて準備できます。ダイソーなどの100均でもパンク修理キットが購入可能で、手軽に道具を揃えられますよ。

チューブを取り出す前の準備と空気の抜き方

自転車のパンク修理を自分で行う前に、まず本当にパンクしているのかを確認しましょう。英式バルブには「虫ゴム」というゴム部品が付いており、この虫ゴムの劣化で空気が抜けているケースもあります。また、バルブのナットが緩んでいないかも確認してみてください。これらが原因であれば、パッチ修理の必要はありません。
パンクと判断したら、作業場所を選びます。周りに障害物のない平らで安定した場所を確保し、自転車の左側で作業するのがポイントです。自転車の右側にはチェーンやギアの駆動系が集まっているため、左側の方が作業しやすくなります。
次にチューブの空気を抜きます。英式バルブの場合はバルブのコア(芯)を抜くと空気が抜けます。米式バルブの場合は、空気口を指で押し込めばOKです。
空気が抜けたら、タイヤレバーをリムとタイヤの間に差し込んでいきます。このとき、バルブから離れた場所に差し込むのがコツです。バルブの近くは固くて差し込みにくいためです。タイヤレバーをテコの原理で起こして隙間を広げたら、もう1本のタイヤレバーを使って作業を進めます。
ある程度タイヤが外れたら、チューブを傷つけないよう、できるだけ指を使って外していきましょう。最後にバルブをリムから外して、チューブを引き出します。

パンク箇所の特定方法(水を使った穴探し)

チューブを取り出したら、どこに穴が開いているかを探します。このとき、チューブに少し空気を入れておくと穴が見つけやすくなります。穴が小さい場合は気泡が出にくいので、しっかりと空気を入れておくのがポイントです。
バケツや洗面器に水を張り、空気を入れたチューブをゆっくりと一周させながら水の中に沈めていきます。泡がブクブクと出てくる箇所が穴の開いている場所です。穴を見つけたら、油性ペンやチョークなどでマーキングしておきましょう。位置を忘れてしまうと再び探す羽目になります。
水が用意できない状況のときは、チューブに耳を近づけて空気が漏れる音を確認する方法もあります。また、穴がありそうな場所に唾をつけると、「ぴゅる」と唾が押しのけられる場所が穴の位置です。
パンク穴を探す際は、チューブだけでなくタイヤの内側やリムの内部にも異物が刺さっていないかを確認しておきましょう。釘やガラス片が残ったままでは、修理後にまた同じ場所がパンクしてしまいます。
穴の位置を確認したら、もう一度チューブの空気を抜いて修理の準備を整えます。
パッチの貼り方と圧着のコツ

チューブをタオルでよく拭いて、水分と汚れを取り除きます。乾燥したら、マーキングした穴の周辺を紙やすりで削ります。削る範囲は、貼るパッチよりも広めにするのがポイントです。表面を削ることで、ゴムのりの接着力が高まります。削りかすが出たらきれいに除去しておきましょう。
次にゴムのりを塗ります。パッチより広めの範囲に、薄く均等に伸ばしながら塗り広げてください。ここで大切なのが乾燥を待つことです。ゴムのりが乾く前に焦ってパッチを貼ってしまうと、接着がうまくいかずに失敗します。気温にもよりますが、3〜5分程度を目安に乾燥させましょう。指で触ってもべたつかなくなれば貼り頃のサインです。
パッチのアルミ箔を剥がし、穴が中央になるように貼り付けます。貼ったあとは、ハンマーで軽く叩いたり、ドライバーの柄やタイヤレバーの端でしっかり圧着させてください。道具がなければ指や手のひらで押さえても構いません。ただし強く叩きすぎるとチューブを傷める可能性があるので、加減しながら行いましょう。
なお、バルブの根元やその周辺はパッチを貼ることができません。その場合はチューブ交換が必要になります。
修理が終わったら、チューブに空気を入れて再度水に浸け、空気漏れがないかを確認してから次のステップに進みましょう。

チューブをタイヤに戻す手順と空気の入れ方

チューブをタイヤに戻す前に、タイヤの内側をタオルで拭きながら、ガラス片や釘などの異物が残っていないかを丁寧に確認しましょう。見落とすと修理後にまたパンクしてしまう原因になります。
また、リムテープ(リムバンド)の状態も確認しておきましょう。リムテープはスポークのニップルとチューブの間のクッション材で、摩耗していたらこの機会に交換しておくと安心です。
チューブを戻すときは、まずバルブをリムのバルブ口に差し込んでから、チューブをタイヤ内にはめ込んでいきます。このとき、チューブに少しだけ空気を入れておくと作業がしやすくなります。空気を入れることでチューブの形が安定し、ねじれや偏りが防ぎやすくなります。
チューブをはめ込んだら、タイヤのビードをリムにはめていきます。最後の部分は手で押し込むのが基本です。タイヤレバーを使うとチューブを傷つけるリスクがあるためです。タイヤがはまったら、全周・両サイドにわたってタイヤをもみ込み、チューブがタイヤ内部にきちんと収まっているかを確認します。
ビードを指で押し込み、チューブがタイヤとリムの間に挟まっていないかもチェックしてください。問題なければ、空気を適正な空気圧まで入れて作業完了です。
後輪パンクの修理費用と自転車屋に頼む場合の料金
- 後輪パンクを車輪を外さずに修理する方法
- 100均のパンク修理キットで自分で直す費用
- 自転車屋でのパンク修理料金相場と注意点
後輪パンクを車輪を外さずに修理する方法

後輪がパンクしてしまうと、「後輪は外すのが大変では?」と不安になる方も多いでしょう。実は、後輪であっても車輪を外さずにチューブを取り出して修理できる場合があります。
注意したいのは、パンクしたまま走行し続けることです。空気が抜けた状態で走ると、タイヤやホイールにダメージが加わり、修理の範囲が広がってしまいます。気づいたらすぐに修理に取りかかりましょう。
車輪を外さない修理の手順は次の通りです。まずバルブキャップを外し、先端のナット、虫ゴム、根元のナットの順に取り外します。タイヤレバーをビードの下に差し込み、スポークに引っ掛けて固定します。2本目のタイヤレバーで周囲のビードも外していきましょう。ある程度外れてくると、手の力だけでビードを外せるようになります。
片側のビードが全周外れたら、バルブを外側へ押し込んでチューブを取り出します。あとは前輪と同様にパッチを貼って修理します。取り付けの際は、チューブに少し空気を入れてから作業すると、タイヤの中に均等にはめやすくなります。
子供乗せ電動アシスト自転車の後輪を、車輪を外さずに修理して1時間以内で完了できたとの報告もあります。一方、ロードバイクは前輪・後輪ともにホイールを外しやすく、10分程度で修理を完了できるとの報告もあります。ママチャリの後輪はスタンドやブレーキワイヤーの脱着が必要で複雑なため、難しいと感じたら無理せず自転車屋に持ち込みましょう。

100均のパンク修理キットで自分で直す費用

ダイソーなどの100均でもパンク修理キットが購入できます。100均のセット内容は、ゴムのり・パッチ(大小5枚)・タイヤレバー2本・紙やすり・虫ゴムといった構成です。必要なものがひとまとめになっているので、初めて修理に挑戦する方にも取り組みやすいでしょう。
ただし、100均のキットに入っている金属製のタイヤレバーはリムへのダメージリスクがあるとされています。プラスチック製のタイヤレバーの方がリムに優しいため、できれば別途プラスチック製を用意するのがおすすめです。
道具を新たに揃える場合の費用の目安は、パンク修理キットが300〜1,000円、タイヤレバーが300〜800円、空気入れが1,000〜4,000円程度です。合計で2,000〜6,000円程度の初期投資が必要ですが、長期間使用できるため、一度揃えてしまえば1回あたり数十円のコストで修理できます。
シールタイプのパッチ(ゴムのり不要)はより手軽ですが、接着力がやや弱い場合があるとのことです。チューブの劣化が少なく、穴が小さければパッチ修理は有効な方法です。
なお、パッチ修理は根本的な修理とは言えず、本来はチューブ交換が推奨されるという考え方もあります。チューブが大きく傷んでいたり、穴が大きい場合はチューブ交換を検討しましょう。
自転車屋でのパンク修理料金相場と注意点

自転車屋でパンク修理を依頼した場合の費用は、どのくらいかかるのでしょうか。調査によると、基本的なパンク修理費用の平均は約1,200円前後(税込)となっています。
大手チェーン店の具体的な料金を見てみると、サイクルベースあさひはパンク1箇所1,430円(2箇所目以降は1箇所ごとに550円追加)、カインズは800円(2箇所目以降は100円追加)、イオンバイクは1,320円(2箇所目以降は220円追加)です。7社を調査した平均は約1,173円という結果でした。最安は800円、最高は1,430円と開きがあります。
個人店は700〜2,000円超と地域差や対応内容によって変動します。また、パンク箇所を水に浸けて確認する「水調べ」は別料金となっていることが多く、500〜1,000円程度が相場です。
修理代の内訳を確認すると、パンク修理は主に工賃で成り立っています。使うパッチやゴムのりなどの部材は数十円程度と安価なため、代金のほとんどが技術料(工賃)となります。
チューブ交換が必要な場合は、チューブ本体(800〜1,500円程度)に工賃(1,000〜2,000円程度)が加わり、合計2,000〜4,000円程度が目安です。後輪はチューブ交換の工賃が前輪より高くなるのが一般的で、後輪の構造が複雑なためです。

〈自転車のパンクの直し方と修理料金のポイントまとめ〉
この記事のまとめです。
- 自転車のパンクとは、タイヤ内のチューブに穴が開いて空気が漏れる状態のこと
- パンク修理に必要な道具は、タイヤレバー・ゴムのり・修理パッチ・紙やすり・バケツと水・空気入れ・タオルなど
- 市販のパンク修理キットを使えば必要な道具をまとめて揃えられる
- 100均(ダイソーなど)でもパンク修理キットが購入でき、セット内容はゴムのり・パッチ・タイヤレバー・紙やすり・虫ゴムが入っている
- 空気が抜けている原因が虫ゴムの劣化やバルブのナット緩みの場合はパンクではなく別の対処が必要
- パンク箇所はチューブに空気を入れてバケツの水に浸け、泡が出る場所で確認できる
- ゴムのりは塗った後3〜5分乾燥させてからパッチを貼る(乾く前に貼ると失敗する)
- パッチはハンマーやドライバーの柄などで圧着し、修理後に再度水に浸けて空気漏れがないか確認する
- バルブの根元・周辺に穴が開いた場合はパッチを貼れないため、チューブ交換が必要
- 後輪のパンクも車輪を外さずにチューブを取り出して修理できる場合がある
- パンクしたまま走行するとタイヤ・ホイールにダメージが加わるため、気づいたらすぐに修理する
- 道具を揃えれば自分での修理は1回あたり数十円のコストで済む
- 自転車屋でのパンク修理料金は7社調査の平均で約1,173円(税込)
- チューブ交換が必要な場合は自転車屋で2,000〜4,000円程度かかり、後輪は前輪より工賃が高くなる傾向がある
- パッチ修理は応急的な処置であり、本来はチューブ交換が推奨されるという考え方もある

