自転車の教え方のウラ技|ペダルを外す練習と親の支え方

自転車の教え方のウラ技|ペダルを外す練習と親の支え方

子どもに自転車を教えても、足が地面から離れない。後ろを支えて走っているのに、なかなか一人でこげない。そんなときに試したいウラ技は、ペダルを外し、バランスを取る練習と、こぐ練習を分けることです。アイデスも、ペダルを外した自転車で地面を蹴って進み、その後にペダルの練習へ進む方法を紹介しています。

ただし、習得する速さは人それぞれ。「30分で乗せなければ」と急ぐ必要はありません。この記事では、補助輪なしの自転車を練習する親子に向けて、準備から一人で進むまでの教え方と、つまずいたときの見直し方を順に説明します。

この記事のポイント
  • ペダルを外してバランスから覚える練習
  • 足つき・場所・装備とブレーキの準備
  • 親の支えと助走を使うペダル練習
  • 習得時間を急がず小さな成功を褒める声かけ
目次

自転車の教え方のウラ技|ペダルを外して段階的に練習する

ウラ技の中心はバランスとこぐ動きを分けること

ウラ技の中心はバランスとこぐ動きを分けること

最初から「ハンドルを持って、足を上げて、ペダルを回して」と全部を求めると、子どもには難しい課題になります。自転車メーカーのwimoも、初めての子どもがバランスを取りながらペダルをこぐ難しさを説明しています。まずは、こぐ動作をいったん外して練習しましょう。

ペダルを外した自転車にまたがり、足で地面を蹴って進みます。ここで練習するのは、足を地面から離しても倒れずに進む感覚。ある程度バランスを取れるようになってからペダルを戻し、親が支えながら、こぐ練習を加えます。「足で進む→足を浮かせる→ペダルをこぐ」という順序です。

ペダルの取り外しは、近くの自転車店に依頼できます。アイデスは専用工具を使う方法も案内していますが、脱着に慣れていないなら、お店にお願いする方法を選びましょう。取り外したままの練習と、取り付け後の練習を分けて考えるのがポイントです。

なお、ペダルをこぐ動き自体がうまくできない場合、アイデスは補助輪付き自転車や三輪車で、その動きに集中する方法も紹介しています。バランスの練習を進めたいのか、足の回し方を覚えたいのか。今つまずいている動作に合わせて、練習を分けてください。

練習用のサドルは足裏がしっかり地面につく高さに

教え方を変える前に確かめたいのが、サドルに座ったときの足つきです。あさひは、練習を始める子どもには、足がしっかり地面につくサイズを勧めています。足裏で車体を支え、地面を蹴って助走をつけられることが、練習の土台になります。

サドルを一番下まで下げてもかかとが浮く場合は、その自転車で練習を始めるには、まだ早い可能性があります。あさひは、足が地面にまったく届かない場合、安全のためにも届くサイズになるまで待つよう案内しています。「怖がっているだけ」と決めず、実際にまたがった姿を見てみましょう。

反対に、小さければ何でも練習しやすいわけではありません。成長した子どもが小さな車体に乗ると、ペダルを回す際に膝とハンドルが当たることがあります。ハンドルを避けて足を開く動きが入り、バランスを取りづらくなる場合もあるため、足つきと一緒に、こぐ姿勢の窮屈さも見ます。

これから補助輪なしで練習する段階では、「成長するから大きめ」よりも、今の足つきと操作のしやすさを優先したいところです。また、小さくなった車体のサドルを限界線より上げて使うのも避けてください。あさひの解説では、練習開始時と、すでに乗れる子どものサドル高を分けて説明しています。

場所と服装を整え、押し歩きでブレーキを覚える

場所と服装を整え、押し歩きでブレーキを覚える

練習場所は、自転車の走行が認められた公園や河川敷など、見通しのよい場所を選びます。あさひは、自動車が通る道路や、車が出入りする駐車場での練習には危険が伴うと注意しています。自転車の練習ができるよう整備された交通公園も候補です。

下り坂を使う練習も紹介されていますが、傾斜が急だと止まれず転倒するおそれがあります。「坂なら簡単」と考えて、急な坂で始めるのは避けましょう。場所選びでは、加速のしやすさだけでなく、止まる操作を練習できることも大切です。

服装は長袖・長ズボンとし、ヘルメットと肘・膝のプロテクターを着用します。ヘルメットは頭の大きさに合うものを選び、顎ひもをきちんと締めましょう。自転車そのものも、前後のブレーキ、タイヤの空気、ハンドルの固定などを点検し、細かい点検は自転車店に依頼してください。

準備ができたら、いきなり乗せず、自転車の左側に立って両手でハンドルを持ち、押して歩くところから。まっすぐ進めたら、押しながら左右に曲がる練習も行います。子どもにとっては車体の大きさや重さも初めての感覚なので、まず扱うことに慣れてもらいます。

続いて、止まった状態で左右のブレーキを握り、離す動きを繰り返します。できたら押し歩きしながら両方のブレーキを握って止まる練習へ。「ここを握ると、自転車が止まる」という感覚と力加減を、乗る前から覚えてもらいましょう。

足で進み、前を見ながら両足を浮かせる

ペダルを外した自転車にまたがったら、最初は足を地面につけたまま歩いて進みます。アイデスは、片足ずつ地面を蹴り、できるようになったら両足で蹴って進む流れを紹介しています。

足を離すのが怖い子には、まず歩いて前進するところから始めましょう。

歩く動きに慣れたら、大股で進む、スキップのように走る、両足で蹴って足をつかずに進む、というように段階を進めます。ここでの目標は、長い距離を一気に走ることよりも、両足が地面から離れた状態に慣れることです。

足を浮かせる時間の伸ばし方として、ENJOY SPORTS BICYCLEの指導記事では、1秒、3秒、5秒と少しずつ延ばす方法を紹介しています。これは「5秒できなければ失敗」という合否の線ではなく、段階的に練習するための目安として使いましょう。

もう一つのコツは視線です。怖さから足元を見てしまうときは、「前を見て」だけでなく、正面にある物を示して「〇〇を見ながら進もう」と伝えます。アイデスも、見る対象を具体的に示す声かけを勧めています。足元への指示ばかりになっていないか、教える側も意識してみてください。

自転車の教え方のウラ技|親の支え方とつまずいたときのコツ

ペダルを戻したら親が後ろを支え、補助を少しずつ減らす

ある程度バランスを取れるようになったら、ペダルを取り付けて、こぐ練習に進みます。アイデスの案内は、親が自転車の後ろを支え、子どもがゆっくりペダルをこぐ方法です。サドルにサポート用の持ち手が付いた車体では、その持ち手を使って支えられます。

足の置き方が分からないときは、足裏の中心でペダルを踏むよう伝えます。これはENJOY SPORTS BICYCLEの記事で、自転車販売店スタッフの清水悠生さんが紹介する教え方です。かかとやつま先だけを使うのではなく、どこをペダルに載せるかを具体的に示します。

親の支えは、慣れ具合に合わせて少しずつ減らします。清水さんの指導では、ハンドル操作を子どもに任せる段階を経て、支える腕を片手にしたり、途中で手を離したりしながら、一人で助走できるよう練習します。最初から補助をなくすのではなく、できる動きが増えるのに合わせて変える流れです。

タオルを使うウラ技については、安全な支え方として勧められるだけの裏付けを確認できていません。タオルを巻く位置や引き方を自己流で決める手順は、ここでは紹介しません。まずは、メーカーが案内している後ろから支える練習を基本にしてください。

こぎ出せないときは助走と車体の違いを見直す

こぎ出せないときは助走と車体の違いを見直す

走り始めれば進めるのに、止まったところからこぎ出せない。そんな場合は、足で地面を蹴って助走し、ペダルに足を載せて回す練習をします。あさひは、自転車に乗るときのバランスがまだ定着していない段階では、こぎ出しでペダルが重く感じられ、バランスを崩しがちになると説明しています。

一方、足で進むことはできても、ペダルを付けると急に難しくなる子もいます。こぐ動きに不慣れなのか、車体が窮屈なのか、以前の乗り物と感覚が違うのかで、見直すところが変わります。同じ失敗を繰り返させる前に、次のように様子を見てみましょう。

子どもの様子見直すポイント
足で進めるが、ペダルを回す動きが難しい補助輪付き自転車や三輪車で、こぐ動きだけを練習する方法もある
こぐと膝がハンドルに当たる車体が窮屈になっていないか、サイズや乗車姿勢を見る
キックバイクから乗り換えて戸惑うハンドル形状や車体の重さなど、以前との違いを見る
助走をつけづらい足がしっかり地面につき、蹴って進めるサイズかを見る

特にキックバイク経験者でも、必ずすぐに自転車へ移れるわけではありません。あさひは、ハンドル形状の変化に戸惑うケースを紹介し、まず自分で助走して車体の違いに慣れ、それからペダルに足を載せる練習を勧めています。「前は乗れていたのに」と急がず、新しい車体に慣れる段階を置きましょう。

まっすぐ進めたら止まる・曲がる練習をする

一人でペダルをこげるようになったら、次は走行中に止まる練習です。最初の押し歩きでブレーキの感覚を覚えていても、乗って進んでいる状態で使えるよう練習を重ねます。ENJOY SPORTS BICYCLEでは、少し先にペットボトルを目印として置き、その手前で止まる方法を紹介しています。

その際は、両方のブレーキをゆっくり握るよう伝えます。急ブレーキで前のめりになって転倒しないようにするためです。「ブレーキをかけて」と言うだけで終わらせず、目印の手前で止まれるか、急な握り方になっていないかを見ます。

方向転換では、ハンドルを滑らかに操作できるか、Uターンできるかも練習します。wimoは、コーンなどの目印を置き、それを避けて進む方法を紹介しています。

まっすぐ走ることに加えて、進む向きを変えること、ブレーキを使うことを練習に加えましょう。

公道を走る前には、操作だけでなく交通ルールも必要です。標識の意味を知らないまま行動範囲を広げず、親子で学ぶ時間を取りましょう。交通公園には実際の道路を再現した場所もあり、杉並区の案内でも、児童交通公園で一緒に交通ルールを学ぶことを勧めています。

何歳・何分で乗れるかより小さな成功を目標にする

何歳・何分で乗れるかより小さな成功を目標にする

始める年齢について、あさひのキッズスクールの解説では4〜6歳を勧めています。理由の一つは、この年齢に適したサイズには、練習を意識して設計された車体の選択肢が豊富なこと。ただし、これは同店の提案であり、「その年齢までに乗れなければいけない」という期限ではありません。

また、あさひは習得する速さには個人差があると案内しています。30分や1日で乗れなくても、時間だけで練習の成否を決めないようにしましょう。「今日はまっすぐ進めた」「さっきより足を浮かせられた」と、その日にできた動きを見つけて褒めるのがコツです。

うまくいかず疲れてきたときには、練習を切り上げることも必要です。wimoは、無理に長時間続けると、自転車に対する嫌なイメージにつながると説明しています。アイデスも休憩を挟むよう勧めており、夢中で続けている場合でも、体力や集中力の低下に目を向けてください。

声かけは「どうしてできないの?」より、できたことを具体的に伝える形に。まだペダルをこげなくても、押し歩きで曲がれた、ブレーキで止まれた、という前進があります。僕なら、乗れたかどうかだけでなく、その小さな変化を一緒に喜ぶ教え方を大切にします。

自転車の教え方とウラ技のまとめ

この記事のまとめです。

  • 教え方のコツは、バランスを取る練習とペダルをこぐ練習を分けることです。
  • ペダルの脱着に不慣れなら、自転車店に依頼する方法を選びましょう。
  • 練習開始時は足裏がしっかり地面につく車体を選び、膝とハンドルが当たる窮屈さにも注意します。
  • 自転車の走行が認められた見通しのよい場所を選び、ヘルメットなどの装備と車体の点検を整えます。
  • 乗る前に押し歩きとブレーキを練習し、握ると止まる感覚を覚えてもらいます。
  • 歩いて進むところから始め、両足を浮かせる練習へ。下を向く場合は、正面の見る物を具体的に示します。
  • バランスを取れるようになったらペダルを戻し、親が後ろを支えながら練習して、補助を段階的に減らします。
  • こぎ出せない場合は助走から練習し、車体の窮屈さや、キックバイクとの感覚の違いも見直します。
  • 一人で進めても練習は続きます。止まる・曲がる操作を覚え、公道を走る前に交通ルールも学びましょう。
  • 習得の速さには個人差があります。時間を急がず、疲れたら休み、小さな成功を具体的に褒めてください。
参考にした情報
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

はじめまして、チャリネコです。
子どもから大人まで、きっと誰もが一度は乗ったことのある自転車。
とても身近な乗り物だけど、実は知らないことっていっぱいありませんか?

目次