自転車に乗るたびに「キュルキュル…」と異音がすると、気になって気持ちよく走れませんし、「どこか壊れているのでは?」と不安にもなりますよね。
実際、自転車のキュルキュル音は、チェーンやブレーキ、ペダル・クランク・ボトムブラケット(BB)、ホイール・ハブ・スポーク、さらにはサドルやハンドル周りなど、さまざまな部位から発生します。国内の自転車専門店やメンテナンス解説でも、こうした異音を放置すると、パーツの寿命を縮めたり、最悪の場合は事故につながるケースがあると注意喚起されています。
この記事では、日本でよく使われる通勤・通学用のシティサイクルやクロスバイクを主な対象に、自転車の異音「キュルキュル」の代表的な原因と、自分でできる点検・メンテナンス方法、プロに任せるべき判断基準までを順番に整理します。
読み終えるころには、「音の出どころの見分け方」「チェーンやブレーキの正しいケア」「日常でできる予防メンテナンス」「危険サインの見分け方」まで具体的にイメージできるようになりますので、手元の自転車を思い浮かべながら読み進めてみてください。
- 自転車のキュルキュル音がどこから鳴るかを「場所」と「タイミング」で切り分けられる
- チェーン・スプロケット・ブレーキなど、部位別にキュルキュル音の代表的な原因と対処法
- 日常的なチェーン清掃と注油・ブレーキまわりの簡単メンテナンス手順
- 危険なキュルキュル異音のサインと、自転車店に任せるべきタイミング
自転車の異音「キュルキュル」の原因を知る
- どんなときに自転車の異音キュルキュルが鳴るか整理
- チェーンやスプロケット周りからのキュルキュル音
- ブレーキ周りから聞こえるキュルキュル音
- ペダル・クランク・BBが原因のキュルキュル音
- ホイール・ハブ・スポークからのキュルキュル音
- ベルト駆動やサドルなど意外な場所のキュルキュル音
どんなときに自転車の異音キュルキュルが鳴るか整理

キュルキュル音を止めるための出発点は、「どこから」「どんなタイミングで」音が鳴るのかを整理することです。多くの自転車専門店でも、異音診断の基本として「音が出る場所」と「音が出るタイミング」のメモを取ることが推奨されています。
一般的には、次のように分けると原因の見当がつきやすくなります。
| 音が鳴る場面 | よく疑われる場所 |
|---|---|
| ペダルをこいだときだけ鳴る | チェーン・スプロケット・クランク・BB |
| ブレーキをかけたとき、または直後 | ブレーキシュー、ローラーブレーキ、ディスクブレーキ |
| 漕いでいなくても走行中ずっと鳴る | ホイールハブ、スポーク、タイヤ・リム |
| 段差を越えたときや体重をかけたとき | サドル・シートポスト、ハンドル・ステム |
「ペダルを踏み込んだ瞬間だけ」「ブレーキレバーを握るときだけ」「立ちこぎをしたときだけ」といった条件を言葉にしてメモしておくと、後から原因を特定しやすくなります。
また、フレームの中で音が反響し、本当の発生源とは違う場所から鳴っているように聞こえることもよくあります。前輪からの音に感じても、実際は後輪のハブやチェーンだったという例も少なくありません。
自宅でチェックするときは、
- 静かな場所で
- スタンドを立てるか誰かに支えてもらい
- ペダルを回したりブレーキを単体でかけたりしながら、音が出る条件を一つずつ確認する
という順番で落ち着いて確かめるのがポイントです。
チェーンやスプロケット周りからのキュルキュル音
ペダルをこいでいるときだけ「キュルキュル」「シャカシャカ」と高めの連続音がする場合、最も多い原因がチェーンやスプロケットなど駆動系の潤滑不足・汚れ・サビです。国内の大手自転車店や専門サイトでも、チェーンの油切れやサビは代表的な異音原因として繰り返し紹介されています。
具体的には、次のような状態が考えられます。
- チェーンの表面やコマの隙間に砂やホコリがこびりつき、金属同士が擦れている
- 雨ざらしや洗車後の放置で、チェーンのピンやローラーがサビている
- そもそもチェーンオイルが切れており、金属同士が直接こすれ合っている
- 外装変速のある自転車では、リアディレイラーのプーリー周りに汚れが固着し、変速時にキュルキュル音が出る
こうした状態を放置すると、
- 変速性能の低下
- チェーンの摩耗・伸びの加速
- スプロケットやチェーンリングの歯の摩耗促進
といったトラブルにつながります。チェーンが過度に伸びた状態で使い続けると、スプロケットの歯が削れて「歯飛び」が起きたり、最悪の場合チェーン切れなどのトラブルにつながることも、チェーンメーカーや自転車店の解説で注意されています。
次のような症状があれば、まずチェーンとスプロケット周りを疑いましょう。
- ペダルを止めた瞬間に音が消える
- 特定のギアのときだけ音が強くなる
- 変速操作のときにキュルキュル・ジャラジャラと鳴く
この場合、後述するチェーン清掃と注油を丁寧に行うだけで、かなりの確率で改善が期待できます。それでも異音が残る場合は、チェーンの伸びやスプロケットの摩耗が進んでいる可能性があるため、自転車店で点検を受けるのがおすすめです。
ブレーキ周りから聞こえるキュルキュル音

ブレーキレバーを握ったとき、あるいはブレーキをかけた直後に「キュルキュル」「キーキー」といった音が出るなら、ブレーキまわりが疑わしいです。ブレーキ音についての整備記事では、リムブレーキ・ローラーブレーキ・ディスクブレーキのいずれでも、汚れやパッドの状態、グリス切れなどが主な原因として挙げられています。
リムブレーキ(Vブレーキやカンチブレーキ、一般的なママチャリの前ブレーキ)の場合、典型的な原因は次の通りです。
- ブレーキシューのゴムに砂や金属片が刺さり、リムと擦れている
- リムのブレーキ面に泥や油分が付着し、不均一な摩擦が起きている
- 左右のシュー位置がずれていて、片側だけ強く当たっている
- シューが摩耗しすぎて、金属台座がリムをこすり始めている
シティサイクルの後輪に多いローラーブレーキでは、内部の専用グリスが減ったり劣化したりすることで、「キーッ」という高い連続音が出ることが知られています。ローラーブレーキは内部に専用グリスが封入されており、走行距離や年数に応じて定期的なグリス補充が推奨されています。
注意したいのは、「音がうるさいから」といって、
- リムブレーキのリムやブレーキシュー
- ドラムブレーキ・ローラーブレーキ本体の外側
- ディスクブレーキのローターやパッド
に、市販の潤滑スプレーやオイルを吹き付けてしまうことです。国内の整備解説でも、これらブレーキの摩擦面や本体への注油は「絶対にしてはいけない」と強く注意されています。油分が付着すると、一時的に音が減っても制動力が大幅に低下し、非常に危険です。ローラーブレーキのグリスアップが必要な場合も、必ず専用グリスを指定の注入口から使うのが基本で、外側からスプレーを吹きかけるのは厳禁です。
ブレーキ操作と連動してキュルキュル音が出る場合は、
- ブレーキ面とシューの清掃
- シューの位置・角度調整
- シューやパッドの摩耗チェック
を行い、それでも改善しない・制動力に不安があるときは、早めに自転車店で点検を受けましょう。
ペダル・クランク・BBが原因のキュルキュル音
ペダルを踏み込むたびに、ある特定の角度や位置で「キュルキュル」「ギシギシ」「パキッ」といった音が出る場合、ペダルやクランク、BB(ボトムブラケット)のベアリングまわりが原因のことがあります。
自転車専門店の異音解説でも、「チェーン調整や注油では直らない、こぐたびの異音」は、クランク・BBまわりやペダル軸のガタ・グリス切れが疑われるとされています。典型的な症状としては次のようなものがあります。
- ペダルを踏み込んだ瞬間だけキュルキュル・パキッと鳴る
- クランクを回すと、一定の角度で必ず音が出る
- ペダルを空回ししただけでも、シャリシャリ・ゴロゴロとした感触と音がある
原因として考えられるのは、
- ペダル本体のねじ部にグリスがなく、クランクとの間できしんでいる
- ペダル内部のベアリングが摩耗し、ガタついている
- スクエアテーパーや2ピースクランクの固定が緩み、クランクとBB軸の接合部が動いている
- BB本体のベアリングが劣化して、回転が重くゴロゴロ音が出ている
といったものです。
ペダルを外してねじ山を清掃し、薄くグリスを塗って規定トルクで締め直すだけで改善するケースも多く報告されていますが、BB内部のベアリングまで関わると、専用工具と経験が必要になります。とくに圧入式BBやカートリッジBBの交換は、無理に自分で作業するとフレームのねじ山やシェルを傷めるおそれがあります。
次のようなときは、無理に分解しようとせず、自転車店に相談するのが安全です。
- ペダルの締め直し程度では音が消えない
- クランクを回したときに明らかなゴロゴロ感がある
- 強く踏み込むと、フレームまで振動するような「ミシッ」「パキッ」という音が出る
ホイール・ハブ・スポークからのキュルキュル音

ペダルをこがなくても、車輪が回っている間じゅう「キュルキュル」「カラカラ」「バキン」といった音が続く場合は、ホイールまわり、とくにハブとスポークのトラブルが疑われます。
ホイールの異音を解説した記事や、スポーツバイク専門店の情報では、次のような状態が代表的な原因として説明されています。
- ハブ軸のベアリングが摩耗し、回転時に擦れ音やゴロゴロ音が出ている
- ハブの玉当たり調整が崩れてガタが出ており、ホイールが左右に揺れながら回っている
- スポークテンションのバランスが崩れ、交差しているスポーク同士が擦れて「キンキン」「キュルキュル」と鳴る
- リムが振れていて、回転するたびにブレーキシューやフレームに擦っている
自分で確認する場合は、
- 自転車を持ち上げて、前後のホイールを手で回す
- 回転中に、一定のリズムで音が出るか
- ホイールを横方向に押して、カタカタ動かないか
をチェックします。ハブのガタつきや、目で見て分かるほどのリムの振れがある場合は、そのまま乗り続けるとスポーク切れやハブの破損につながることもあります。
ハブのオーバーホールやスポーク調整(振れ取り)は、専用工具と技術が求められる作業です。異音に加えてホイールの回転不良や大きな振れがある場合は、早めにショップで点検・調整を依頼しましょう。
ベルト駆動やサドルなど意外な場所のキュルキュル音
近年増えているベルトドライブ搭載のシティサイクルや電動アシスト自転車では、チェーンではなくベルトからキュルキュル音が出ることがあります。ベルトの溝に泥や砂、細かいゴミが詰まると、走行中に「キュイッ」「キュル」といった音が出やすく、乾いた布でベルトとプーリーの溝をていねいに拭き取ることで改善した事例が多数紹介されています。
ただし、ゴム製ベルトに鉱物油系の潤滑剤を使うと、ベルトを傷める可能性があります。メーカーや車種によって「ベルトに潤滑剤を使ってよいか」「使うならどの種類か」が異なるため、取扱説明書やメーカー情報を必ず確認し、自己判断でオイルを噴きつけないようにしましょう。多くのケースでは、乾拭きや水洗い+乾燥だけで十分です。
また、段差を乗り越えたときや立ちこぎしたときなど、体重をかけた瞬間に「キュッ」「ギシッ」と鳴る場合は、サドル・シートポスト・ハンドル周りの締め付け不足やきしみが疑われます。異音診断では、次のような箇所もチェックポイントとして挙げられています。
- サドルレールとシートポストの固定部
- シートポストとフレームの接触部(グリス不足や締め付け不足)
- ステムとハンドルバーの固定部
- ヘッドパーツまわり(ガタやグリス切れ)
さらに、「前輪からキュッキュッと聞こえる」と感じていても、実際はチェーンやローラーブレーキの音がフレームを伝わって前側から聞こえているだけ、というケースも少なくありません。
「ペダル」「ブレーキ」「ホイール」だけでなく、ベルトやサドル、ハンドル、ヘッド周りなど車体全体を疑う視点を持っておくと、原因特定の精度がぐっと上がります。
自転車の異音キュルキュルを止める具体的な対処法
- 原因を絞り込むチェック手順と注意点
- チェーン・駆動系のクリーニングと注油方法
- ブレーキ調整と接触トラブルの解消
- ペダル・BB・ハブの点検とショップに相談する目安
- キュルキュル異音を防ぐ日常メンテナンス習慣
- 危険サインの見分け方と自転車店に任せるべきケース
原因を絞り込むチェック手順と注意点

ここからは、実際に自分でできる対処を見ていきます。まずは「どこが怪しいのか」を整理するための基本的なチェック手順です。
自転車専門店の解説でも、異音診断の第一歩として「音が鳴る場所」と「音が鳴るタイミング」を冷静に観察することが繰り返し強調されています。家庭で行えるチェックの流れは次の通りです。
- 静かで安全な場所で、スタンドを立てるか誰かに支えてもらう
- ペダルを軽くこぎながら、
- ペダルを踏んだときだけ鳴るのか
- 惰性走行中も鳴るのか
- ブレーキをかけたときに強く鳴るのか
を確認する
- 前後のブレーキをそれぞれ単独でかけてみて、どちらで音が出るか確かめる
- その場で立ちこぎをして、サドルに座っているときと音が変わるかを見る
- 自転車を持ち上げて前輪・後輪を手で回し、回転中に音が出るか確認する
このとき、スマートフォンのボイスメモなどで音を録音しておくと、ショップに相談する際の説明にも役立ちます。
注意点として、
- 公道で片手運転をしながら耳を澄ます
- 交通量の多い場所でフラフラと音を確かめる
といった行為は大変危険です。できるだけ交通のない場所や自宅周辺で、安全を確保した上でチェックしてください。
また、フレームを通じて音が伝わるため、「前から聞こえる気がする」といった主観だけに頼らず、
- 車輪だけを空転させる
- クランクだけを回す
- ブレーキだけをかける
といったように、部位を一つずつ動かして再現できるかどうかを確認することが大切です。
チェーン・駆動系のクリーニングと注油方法
チェーンやスプロケットが原因と思われるキュルキュル音に対しては、チェーンの洗浄と正しい注油が最も効果的です。国内のメンテナンス解説でも、「チェーン清掃と注油」は自宅でできる基本作業として詳しく紹介されています。
一般的な手順は次の通りです。
- ウエス(いらない布)でチェーン表面の泥・ホコリをざっと拭き取る
- 自転車用のディグリーザーやチェーンクリーナーをチェーンに吹き付けるか、チェーン洗浄器を使って汚れを浮かせる
- ブラシでコマの隙間やリアディレイラープーリー周りの汚れをこすり落とす
- クリーナーと汚れをウエスでよく拭き取り、チェーンを乾かす
- チェーンの内側(ギア側)を中心に、一コマずつオイルを垂らしていく
- ペダルを回してオイルを馴染ませ、表面に余ったオイルは必ずウエスで拭き取る
国内の多くの解説では、点眼タイプのチェーンオイルを用い、1コマずつ注油する方法が推奨されています。チェーン全体にまとめてスプレーするよりも、必要な量だけ潤滑でき、ブレーキ面への飛び散りリスクも減らせます。
チェーンオイルには、ドライタイプ・ウェットタイプ・セミウェットタイプなどがありますが、どの種類を選ぶ場合でも共通して重要なのは、
- 注油前にしっかり汚れを落とすこと
- 付けすぎたオイルを必ず拭き取ること
です。汚れたオイルがチェーンに残っていると、砂や金属粉を巻き込み、かえって摩耗や異音の原因になってしまいます。
清掃と注油の頻度は、走行環境によって変わりますが、
- 晴天・舗装路メインなら、走行距離100〜300km程度ごと、または月1〜2回程度
- 雨天走行や砂利道を走った後は、その都度早めに洗浄・注油
といった目安が紹介されています。あくまで目安なので、「チェーンが黒く汚れてきた」「シャリシャリ音がし始めた」と感じたら、距離に関わらずメンテナンスしてあげると安心です。
なお、変速機付きの自転車では、リアディレイラーのプーリー部分にも適切に注油しておくと、変速時のキュルキュル音や抵抗の軽減に役立ちます。
ブレーキ調整と接触トラブルの解消

ブレーキ操作と連動してキュルキュル音が出る場合は、ブレーキまわりの点検・清掃・調整が必要です。ブレーキ音に関する国内の解説では、リムブレーキ・ローラーブレーキ・ディスクブレーキごとに次のような対処が推奨されています。
リムブレーキの基本的な対処は次の通りです。
- ブレーキシューとリムのブレーキ面を、濡れた布や薄めた中性洗剤でよく拭き取り、その後乾いた布で仕上げる
- シュー表面に埋まった砂粒や金属片がないか確認し、小さなものであれば慎重に取り除く
- 左右のシューがリムの同じ位置に当たるよう、シュー固定ボルトを緩めて位置と角度(トーイン)を微調整する
- シューの溝がほとんど残っていない場合は、新品シューに交換する
ローラーブレーキの場合、キーキー音の主な原因は内部グリスの不足・劣化とされており、専用グリスを所定の注入口から補充することで改善するケースが多く報告されています。ただし、一般のスプレーオイルやマルチグリスを流し込むと制動力低下や故障の原因になるため、ローラーブレーキ用の専用グリス以外は使わないことが重要です。
ディスクブレーキの場合は、ローターやパッドに油分が付着すると、強い音鳴りとともに制動力が大きく低下します。国内のショップやメーカーも、ローターやパッドのブレーキ面に油を付けることを「絶対にしてはいけない」と明記しています。チェーンにスプレーオイルを使うときは、ローターに飛び散らないようしっかりガードするか、点眼タイプのオイルを使うのが安全です。
キュルキュル音を消そうとして、ブレーキ面に潤滑スプレーを直接吹き付けるのは非常に危険です。
- まずはブレーキ面とシュー(またはパッド)の清掃
- シューの位置や当たり方の調整
- シュー・パッドの残量チェック
を行い、それでも改善しない・ブレーキの効きが弱いと感じる場合は、早めに自転車店に見てもらうようにしましょう。
ペダル・BB・ハブの点検とショップに相談する目安
ペダルやクランク、BB、ハブまわりは、内部にベアリングが入った重要な回転部です。ここで発生する異音は、放置すると走行抵抗の増加やパーツ寿命の短縮につながるだけでなく、最悪の場合、走行中の破損リスクにも関わってきます。複数の専門記事でも、「ベアリングまわりの異音はDIYよりショップでの点検・整備が無難」とされています。
家庭で比較的安全にできる範囲としては、次のような作業が挙げられます。
- ペダルをクランクから外し、ねじ部の汚れを落としてからグリスを薄く塗り、規定トルクで締め直す
- クランクボルトやチェーンリング固定ボルトを、サービスマニュアルに沿ったトルク範囲で増し締めする
- ホイールのクイックレバーやナットを適切な力で締め直し、ガタがないか確認する
一方で、
- ペダル軸内部のベアリング分解・グリスアップ
- BB本体の交換や玉当たり調整
- ハブのオーバーホールやスポークテンション調整
などは専用工具と知識が必要で、締め付けトルクや玉当たりの調整を誤ると、回転性能の劣化やパーツ破損につながるおそれがあります。
次のような症状がある場合は、ショップに相談する目安と考えてよいでしょう。
- ペダルやクランクを回すと、足裏にゴリゴリとした感触が伝わる
- 左右どちらか一方のペダルだけが、一定の位置でキュッと鳴く
- 車輪を回してもすぐに止まり、回転中にバキン・ゴロゴロとした音が出る
- ホイールを横方向に揺すると、カタカタとはっきりしたガタがある
これらはいずれも、ベアリングの摩耗やグリス切れ、玉当たり不良が疑われる状態です。無理に乗り続けると、ハブやBBの寿命を縮めたり、走行中のトラブルに発展する可能性もあるため、早めに専門店の点検を受けることをおすすめします。
キュルキュル異音を防ぐ日常メンテナンス習慣

一度キュルキュル音を解消しても、日常のメンテナンスを怠れば、またすぐに異音が再発してしまいます。初心者向けのセルフメンテナンス記事や、自転車関連団体の資料でも、定期的な簡易点検とメンテナンスの重要性が強調されています。
日常使いのシティサイクルやクロスバイクであれば、次のような習慣づけが現実的です。
- 週1回〜2週に1回
- タイヤの空気圧チェック
- ブレーキの効きとレバーの引きしろ確認
- 月1回程度
- チェーンの軽い清掃と注油
- ブレーキシューとリムの汚れ拭き取り
- 目視でボルトの緩みがないかざっと確認
- 数か月に1回
- チェーン洗浄器などを使ったしっかりしたチェーン清掃
- ホイールの振れやハブのガタの簡易チェック
- 年1回程度
- 自転車店での総合点検(ブレーキ・駆動系・ハブ・ヘッドパーツなど)
また、屋外保管では雨や夜露の影響でサビや汚れが発生しやすく、チェーンやブレーキからの異音リスクが高まります。雨天走行後や長距離走行後は、できるだけ早く水分と汚れを拭き取り、チェーンには再度注油しておくのが理想的です。
政府機関や業界団体の安全啓発資料でも、
- ブレーキ
- タイヤ(空気圧・亀裂)
- チェーンと変速機
- ベルやライト
といった項目を定期的に点検することが推奨されています。これらをルーティンに組み込むことで、キュルキュル音の予防だけでなく、パンクやブレーキ不良といった重大トラブルの予防にもつながります。
日々のちょっとしたケアを積み重ねることで、異音を防ぎつつ、変速のキレやブレーキの効きが安定し、自転車全体の寿命も大きく伸ばすことができます。
危険サインの見分け方と自転車店に任せるべきケース
最後に、「自分で様子を見てもよいケース」と「すぐに自転車店に持ち込むべきケース」を判断するためのポイントを整理しておきます。ロードバイクやシティサイクルの異音トラブルを扱う国内記事でも、とくにヘッド周りやブレーキ周り、ホイール周りの異音は重大事故につながる可能性があると警告されています。
次のような「危険サイン」が見られる場合は、できるだけ早くプロの点検を受けるべきです。
- ブレーキをかけるとキュルキュル音と同時に制動力が弱く感じられる
- 急ブレーキでタイヤがロックしやすくなった、あるいは明らかに効きが悪い
- ハンドルを切ったときにゴリゴリ感や引っかかりがある
- ペダルを踏むとフレームがミシッと鳴り、明らかなガタつきを感じる
- ホイールからの異音に加え、回転が極端に悪かったり、左右に大きく振れていたりする
- 走行中の異音が急に大きくなった、または音の種類が変わった
また、ローラーブレーキのキーキー音や、BB・ハブのゴロゴロ音など、内部構造に踏み込んだ整備が必要になるケースも、自宅での作業には限界があります。ローラーブレーキは、内部のグリス切れや摩耗を放置すると焼き付きの原因になるとされており、早めのグリスアップや本体交換が勧められています。
一方で、次のようなケースは、この記事で紹介した範囲のセルフメンテナンスから試してみる価値があります。
- チェーンとスプロケット周りの汚れが明らかで、清掃と注油で改善しそうな軽いキュルキュル音
- ブレーキシューとリムの汚れが目に見えて分かり、シューの残量もまだ十分ある状態
- サドルやペダル、ボトルケージなどの取り付けボルトが目に見えて緩んでいる
いずれにせよ、「おかしいな」と感じたときにすぐ行動することが大切です。多くの自転車専門店は、異音の相談を日常的に受け付けています。自己判断に不安がある場合や、少しでも安全面が気になる場合は、無理をせずプロの力を借りることが、自分の安全と自転車の寿命を守る近道です。
総括:自転車 異音 キュルキュルを確実に止めるために
この記事の内容をまとめます。
- 自転車のキュルキュル音は、チェーンやブレーキ、ペダル・BB、ホイール、サドルなど複数の部位から発生することが多い
- 音が鳴る「場所」と「タイミング」を整理することで、原因の絞り込みがしやすくなる
- ペダルをこいだときだけ鳴るキュルキュル音は、駆動系の潤滑不足や汚れ・サビが原因であることが多い
- ブレーキ操作と連動するキュルキュル音は、ブレーキシューやリムの汚れ・位置ずれ・ローラーブレーキやディスクブレーキの状態が疑われる
- ローラーブレーキやディスクブレーキの音鳴りは、専用グリスの不足やパッド・ローターの汚れなどが原因となる場合が多く、自己流の注油は危険である
- ペダルやクランク・BB周りのキュルキュル音は、ベアリングのグリス切れや摩耗、締め付け不足が関係していることが多い
- 走行中常に続くキュルキュル音は、ホイールハブやスポーク、リムの振れなどホイール周りのトラブルの可能性がある
- ベルトドライブ車のキュルキュル音は、ベルト溝にたまった汚れやベルト張りの状態が原因になることがあり、潤滑剤の使用可否は必ずメーカー情報を確認する必要がある
- チェーン清掃と正しい注油は、キュルキュル異音対策と駆動効率維持・パーツ寿命の延長の基本である
- ブレーキ面やブレーキシュー、リム、ディスクローターには、専用クリーナー以外の油分を付けてはいけない
- 日常的な空気圧チェックと月1回程度の簡易メンテナンスで、多くの異音は予防できる
- ベアリング内部やローラーブレーキ・ハブなどの整備は、原則として自転車店に任せるのが安全である
- ブレーキの効きが悪い・ゴロゴロ感や大きなガタを伴う異音は、直ちにプロによる点検が必要な危険サインである
- キュルキュル音を放置すると、パーツ寿命の短縮や走行中のトラブル・事故リスク増大につながる
- 気になる自転車のキュルキュル音を感じたら、早めの点検と適切なメンテナンスを行い、必要に応じて自転車店に相談することが大切である
気になる音は、自転車からの「そろそろケアしてほしい」というサインです。原因を正しく見極め、できる範囲のセルフメンテナンスとプロの力を上手に使い分けて、静かで快適な自転車ライフを楽しんでください。

